HSP(Highly Sensitive Person)とは「とても敏感な人」という意味で、あらゆる刺激を受け取りやすい性質を持った人のことを言い、人口の約20パーセント存在するといいます。
私自身HSPの気質が強く、例えば会話を楽しんでいる最中でも、相手の表情や声のトーンの微妙な変化を無意識に感じ取ってしまい、何か変なこと言ったかな?この話題はNGだった?体調悪いのかな?と考えを巡らせて疲れ切ってしまったりします。
周りの環境に敏感なHSPは適職を探すのが比較的難しいと言われますが、実際事務職って向いているのでしょうか?
HSPである私が2年間市役所で一般事務の仕事を経験をして、HSPが事務職に向いているか考えました。結論から言えば、
事務は条件が整えば力を発揮できる分野
だと考えます。
ここでは実際に働いてみて辛かったこと、強みを発揮できる場面や、HSPが事務で働きやすい条件をご紹介します。
HSPで事務職への就職や転職を考えている
事務職をしているけど自分に合っていないと感じる
6つの辛かったこと
- 電話対応
- 窓口対応
市民対応はスピードと正確さが要求されるほか、相手の意図を慎重に組み取る必要もあるので、正直とても消耗しました。電話量も多く、繁忙期は受話器を置いた瞬間に鳴り出して電話しかできない日もあります。
- マルチタスク
- 突如降ってくる急ぎ案件
電話を取りながら会議の資料を作って、通知の決裁を上げて、他課からの依頼を受けて上司へ説明して、何時までにお金を合わせて…と複数を同時にこなすことが苦手なHSPにはハードな職場でもありました。課長説明や議会対応などの急ぎの案件が降ってきたときは静かにパニックに笑
- 窓口の怒鳴り声
- 周りの声や視線(デスク環境)
窓口のある職場だとお客さんの怒声が飛び交うことも少なくありませんし、職員以外の視線に常にさらされている状況です。
さらに言えば職員のデスクもぎっしり並べられているので、向かい合っている人の視線や隣の人の話し声を嫌でもキャッチしてしまい、集中力が分散します。
HSPの強みが発揮できる場面
逆に、HSPの性質が生きる場面もあります。
- ミスに気がつきやすい
非常に慎重で直観力に長けているHSPは、些細なミスでも違和感をキャッチして直すことができます。
- 来客や電話対応が丁寧
常に相手の立場で物事を考えられる共感力の強いHSPは、お客さんの立場になって対応するので、自然と丁寧な対応になります。自分では自覚がなくても、非HSPの人と比べると明らかです。
- チームプレーで相手の求めていることがわかる
HSPは多くを感じ取る力や直観力で仕事仲間が何を求めているかが自然とわかることが多いと思います。それゆえチームで作業するときなんかに重宝されます。
HSPが事務職として働きやすい職場の3つの条件

●一人で集中できる環境がある
●タスクが限られている
●電話が少ない
外部からの刺激を受けやすいHSPは、周りの声や視線が気にならない程度に仕切られている環境が適しています。例:簡易的なパーテーション、イヤホン等が許させる
同時に複数のことを処理するのが苦手なHSPは、タスクが絞られているほうが集中力を発揮できます。例:データ入力
上で出した例のように、電話対応はあらゆる面でHSPを消耗させます。なるべく少ないほうが良いと思います。
まとめ

HSPと一口で言っても、人によってNGなポイントは変わってくると思いますが、
なんでも屋さんの総合職系事務よりは、作業が限定されている事務のほうがHSPに向いているのではないかと思います。
HSPで事務職どうかなぁと考えている方に少しでも参考になれば幸いです。