私がこの本に出会ったのは、仕事へのモチベーションをなんとか取り戻そう!と必死になっていた時期でした。
やる気アップのために読み始めたはずが、読み終わったときには自然と「フィールドを変えて、自分の経験をもっと積む必要があるな」という気持ちになったのです。
まちづくりに携わる人もそうでない人にもおすすめの一冊です。
●今の仕事に行き詰まりを感じている
●この先も同じ場所で働く未来が想像できない
●現状を変えたいけど怖くて踏み出せない
地方公務員なら一度は読みたい本
地方自治体の職員であれば、名前を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
学生時代に公共政策を専攻していて、彼の著書が教材として使われることもありました。
サラリーマンの主人公が地方都市をいかに再生させるかというビジネス小説です。
役所の事業がうまくいかない致命的な構造的理由
役所の悪口が書かれているから辞めたくなった…ということではありませんが、以下の点に言及しています。
- そもそも 事業の成果が目的の組織ではない
- 補助金や地方交付金が「投資」のためお金という意識がない
そりゃそうじゃと思うかもしれませんが、「何かを行う」ことに重きを置いていて、「やることに意味がある」という基本姿勢は確かに存在します。
石橋を叩いて壊すな
主人公が地域再生事業を始めるか悩んでいるときの注釈に書かれています。
何かを始めるとき、周りからマイナスな意見ばかりを言われてあきらめてしまうのは、石橋を叩いて壊すタイプの人だと。
失敗するか成功するかはやってみなければわからないのであって、人の賛成を精神安定剤にせず、自分で覚悟を決めてやるしかない。
文句を言っている暇があったら行動する
愚痴を言うのは余裕がある証拠。思い悩む前にできることを考えて実行する。
これを読んで、痛いところを突かれた気持ちになりました。悩んでいるだけでは何も変わらないので、まずは自分のできることを考えて行動する。
今の組織がすべてではない
巻末には、組織は概念上の枠組みに過ぎず、既存の組織にとらわれる必要はない
今の組織や自分の判断がすべてではないと書かれています。
組織と目標や理想が一致していれば、そこに残ってやり方を変えるのも一つの手段だと思います。しかしそのために圧倒的な労力が必要なとき、新しい組織をつくるのもありですよね。
どうしても、これ以上良い条件の会社に私が入れるのかという考えがついて回っていたけれど、今知っているこの組織がすべてではないんだという当たり前のことに気づかせてくれました。
まとめ
●人の意見に左右されすぎない。自分で覚悟を決める必要がある。
●愚痴をこぼす=余裕のある証拠!できることから行動に移す
●今の組織がすべてではない。組織を離れて違う環境に身を置くことで見えてくるものもある。
主にマインド面をピックアップしましたが、ビジネス書なので具体的な事業運営のテクニックも多く書かれています。
何かを始める人の背中を押してくれる本です。